フリーランスとして働くエンジニアは労働基準法で守られるのか?

労働基準法は、言わずと知れた「労働者の権利を守るための法律」です。ただ、ここでの労働者は働いて収入を得ている人という意味ではなく、会社などの組織に雇われ、賃金を支払われている人を指します。
取締役、会計参与、監査役を務める役員は会社に雇われているわけではなく、委任契約を結んだ上で会社に在籍しているので、労働者にはあたりません。

一方で、役員以外の一般的な従業員は、働き方の種類に関係なく労働者にあたるため、労働基準法の対象です。正社員はもちろんのこと、アルバイトもパートも、契約社員も、派遣社員も全て労働者です。
派遣社員は派遣元に在籍し、派遣先で働くやや特殊な働き方ですが、派遣社員の場合は派遣元が労働基準法に基づき派遣社員を守る必要があります。
労働基準法は労働者の権利を守るための法律なので、労働者でない会社の役員や、会社に在籍していない人には、労働基準法は適用されません。近年は、特定の会社に在籍せず、仕事の依頼をこなして報酬を得るフリーランスの働き方を選ぶエンジニアが増えています。しかし、フリーランスが労働基準法の対象外である点はしっかり認識しないといけません。(※詳しくは「学ぼう!フリーランスと労働基準法」にて詳細を確認してみてください)

このように、労働基準法で守られておらず、労働時間の制限がないフリーランスの人は、クライアントからすれば非常に便利な存在です。そのため、フリーランス向けの依頼は多く、フリーランスエンジニアが複数の案件を獲得することも十分可能ですが、複数の案件を獲得すると仕事に追われ、まともに休めなくなる恐れがあります。